【2月3日 AFP】フランスの保健当局は2日、英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)が開発した新型コロナウイルスワクチンの使用を承認したが、65歳を超える高齢者には使用しないよう勧告した。

 アストラゼネカ製ワクチンの接種対象年齢をめぐっては、スウェーデンやドイツの保健当局も同様の勧告をしており、先週、全成人への使用を承認した欧州連合(EU)の見解と対立している。

 フランスの医療技術評価機関、高等保健機構(HAS)はアストラゼネカ製ワクチンの接種について、薬剤師による接種を認める方針も示した。

 数日前、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領はアストラゼネカ製ワクチンについて、「65歳を超える人にはほとんど効果がないとみている」と発言している。

 ドイツとイタリアの当局も、高齢者にはアストラゼネカ製以外のワクチンを優先すべきだと述べている。

 スウェーデン当局も2日、新たに認可したアストラゼネカ製ワクチンは高齢者に対する有効性のエビデンス(証拠)が不足しているため、主に65歳未満への使用を推奨すると勧告。

 65歳以上には、すでに承認されていた米製薬大手ファイザー(Pfizer)と独製薬ベンチャーのビオンテック(BioNTech)が共同開発したワクチン、および米製薬大手モデルナ(Moderna)製のワクチンを主に提供すべきだとしている。(c)AFP