【2月3日 AFP】火星への有人飛行を視野に米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)が開発中の巨大宇宙船「スターシップ(Starship)」の試験機「SN9」の飛行試験が2日、米テキサス州で行われたが、同機は着地に失敗し爆発・炎上した。

 スターシップの試験機が着地に失敗し、爆発・炎上するのは昨年12月の「SN8」に続き2回目。だがスペースXはインターネット配信した飛行試験のライブ中継で「今回も素晴らしい飛行だった」とアナウンス。「着地を少し改善する必要があるだけだ」と述べた。

 スペースX創業者のイーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)は試験飛行の前夜、「しばらくツイッター(Twitter)から離れる」と発表。「SN9」の試験飛行終了後は珍しくソーシャルメディアで沈黙を保った。

 試験飛行は2日午後2時35分(日本時間3日午前5時35分)、テキサス州ボカチカ(Boca Chica)で開始。高度10キロに達するとエンジンが順次停止し、「ベリー・フロップ」と呼ばれる水平姿勢で一連の試験を行った。

 問題が発生したのは着地のために機体を垂直に戻そうとしたときで、映像によると、体勢を戻すのが早すぎ、角度も悪かった。機体は地上に激突して爆発。オレンジ色の炎に包まれ、もうもうとちりが舞い上がったが、延焼はしなかった。

 近くの発射台に設置されていた次の試験機「SN10」に影響はなかったもよう。

 スペースXの統括エンジニア、ジョン・L・インスプルッカー(John L. Insprucker)氏は、「フラップの操作に関する多くの良いデータを得られた」と述べ、近いうちに次の試験飛行を行う予定だと述べた。(c)AFP