【1月31日 AFP】女子テニスの大坂なおみ(Naomi Osaka)が31日、1年延期になった東京五輪への強い思いを口にする一方で、開催に向けては国民の理解が大切だと話した。

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)は、聖火台に点火される7月23日までに新型コロナウイルスの感染が抑え込めていない場合でも、五輪の安全な開催は可能だという姿勢を崩していない。しかし、日本では陽性者が急増する中で、多くの地域に緊急事態宣言が出され、外国人の入国も原則禁止されている。

 大坂は、8割が今夏の開催に反対しているという最近の世論調査の結果が気になると認め、「心配なのは一般の人たちの安全。国を開くわけだから」とし、「さまざまな場所からたくさんの人がやって来る。とにかく日本の人たちに安全だと感じてほしい」と話した。

 それでも大坂は東京五輪の看板選手の一人で、今も日本代表として母国での五輪に出たいと考えている。

「東京五輪に出るためなら2週間、部屋に閉じこもる」と米フロリダ州在住の大坂は話し、「前回大会は出られなかったから、東京五輪出場は自分にとってすごく特別な経験になる」と続けた。

 男子の世界ランキング2位につけるラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)も、大坂と同じような五輪への思いと出場意欲を持っている。しかし、最終判断は医療の専門家が行うべきだと考え、「僕たちがやらなくてはならないのは、この問題に対して本物の正しい知識を持っている人たちの指示に従うことだ」と報道陣に語った。

 さらにナダルは、現在のツアー日程の中に2週間の隔離期間を押し込むのは難しいのではないかと話し、「五輪のための15日間の隔離を、ツアーと組み合わせなくてはならない。現在のカレンダーで、その調整は難しいように見える」とコメントしている。(c)AFP