【1月29日 AFP】フランス・パリの凍えるように寒い冬の日の午後、市内には手に持つ紙コップから立ち上るいい香りとともにしばしの休息を楽しむ人々の姿がある──。

 シックな雰囲気のパリ6区にある飲食店「ル・モリエール(Le Moliere)」では、絵に描いたような美しいパリ左岸(Left Bank)を散歩する人々に持ち帰り用のホットワインを販売している。この店舗を営むエリック・ブヌジア(Eric Venezia)さんは「移動する食前酒です」と話す。

「冬の持ち帰り用向けメニュ―としては理想的な飲み物です」と説明するブヌジアさんの横には、シナモンやオレンジピール、八角の香りが漂う温かな赤ワインの入った大きな釜がある。一日に作る量は約20リットル。コップ150個分には十分な量だ。

 温かいワインを提供する別の店のオーナーも、「ホットワインはコロナワクチンというのが、ちょっとした宣伝文句です」と冗談を交えて話した。

 映像は25日撮影。(c)AFP