【1月29日 AFP】イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)は28日、先日行われたシェフィールド・ユナイテッド(Sheffield United)戦の後、FWアントニー・マルシアル(Anthony Martial)とDFアクセル・トゥアンゼベ(Axel Tuanzebe)が人種差別の標的にされたことを受け、そうした投稿をする「心ない愚か者」に、より強い措置が取られるよう求めた。

 27日に開催された本拠地オールド・トラフォード(Old Trafford)でのリーグ戦で、マンチェスター・ユナイテッドは最下位シェフィールド・ユナイテッドに1-2でまさかの黒星を喫した。

 この結果を受け、インターネット上ではマンチェスター・ユナイテッドの選手に厳しい言葉がいくつも飛び、中にはうかつにもオリバー・バーク(Oliver Burke)のシュートのコースを変えて決勝点を与えてしまったトゥアンゼベや、マルシアルに対する人種差別的なメッセージもあった。

 両選手がインスタグラム(Instagram)にアップした直近の投稿のコメント欄には、人種差別的な言葉と猿の絵文字が並んでいた。

 マンチェスター・ユナイテッドは発表文の中で、「マンチェスター・ユナイテッドの全関係者が、昨夜の試合の後に選手たちがソーシャルメディアで受け取った人種差別的な表現に嫌悪感を覚えている」と記した。

「われわれは、このような行為を強く非難する。他のファンの方々もソーシャルメディア上でこの件について非難してくれているのは心強い」

 人種差別を含むいかなる差別も一切許容しないと述べたマンチェスター・ユナイテッドは、「匿名の心ない愚か者を特定するのは問題であり続けている」と続けた。

 マルシアルとトゥアンゼベにはチームメートから支持の声が広がっており、MFスコット・マクトミネイ(Scott McTominay)は、頭に王冠をかぶせたトゥアンゼベの写真を投稿し、黒人と白人の拳やハートの絵文字を添えた。

 また、キャプテンを務めるDFハリー・マグワイア(Harry Maguire)も、選手が膝つき抗議している写真をツイッター(Twitter)にアップし、「人種差別に対して団結する。われわれはそれを許容しない」と記した。(c)AFP