【1月29日 AFP】イタリア警察は28日、動画投稿アプリ「ティックトック(TikTok)」で「失神チャレンジ」の動画を投稿して「自殺を扇動」したとして、シチリア(Sicilia)島在住の女(48)を告発した。イタリアでは先週、失神チャレンジをした10歳の少女が死亡している。

 警察は、シチリア島在住の「インフルエンサー」の女がティックトック上に投稿した動画は「非常に危険」だが、閲覧制限がなく誰でも見ることができたと説明した。

 警察によると、動画は女が男性と対戦する様子を捉えたもので、「2人とも鼻孔と口を含む顔を透明な粘着テープで覆い、呼吸できないようにしていた」という。動画はすでに削除されている。

 窒息ゲームは脳を酸欠状態にすることで陶酔感を味わうもの。これに参加したとされる10歳の少女が先週死亡しことを受け、イタリアの捜査当局は、中国のバイトダンス(ByteDance、字節跳動)傘下のティックトックを捜査している。

 同国のデータ保護局は、年齢が確認できないユーザーのティックトック利用を一時的に禁止した。

 警察は、死亡した少女が問題の動画を視聴したかどうかは明らかにしなかったが、その動画や類似した動画は「未成年者によって模倣される可能性がある」と指摘した。

 警察によると、動画を投稿した女は、同様のチャレンジ動画を他にも多数公開し、さまざまな年齢のフォロワー73万1000人を獲得していた。(c)AFP