【1月29日 Xinhua News】中国科学院南京地質古生物研究所は27日、中国とチェコ、英国の古生物学者がこのほど、ミャンマー産の約1億年前の琥珀(こはく)の中から、原始的なホタルの祖先に当たるCretophengodidae科の昆虫を発見したと発表した。現在のホタルの多くは求愛のために発光するが、この「祖先」は防御と自衛のために発光していた可能性がある。

 研究を主導した同研究所の蔡晨陽(Cai Chengyang)副研究員によると、研究チームは琥珀の化石2万個以上を調べ、その中から比較的保存状態が良いホタル祖先の雄の標本1点を発見した。この古代の昆虫は体長約7ミリで、頭部の先端には長く分岐した一対の触角がある。近縁の現生種のホタルと比較して、目が大きく、頭部が前に伸び、体も柔らかい。さらに際立った特徴は発光部位で、現在のホタルは腹部の末端にあるが、この古代の虫はその手前の腹部の先端にある。

 蔡氏は「現代の近縁種のホタルとの比較から、これらホタルの祖先が発光したのは求愛のためでなく、アリやカエル、初期の鳥類などの捕食者の攻撃を防ぐためだったと推測できる」と語った。

 研究成果はこのほど、学術誌「英国王立協会紀要」に掲載された。(c)Xinhua News/AFPBB News