【1月28日 AFP】米ホワイトハウス(White House)のジェン・サキ(Jen Psaki)大統領報道官は27日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の起源を探る中国での国際調査について、米国は「断固とした明確な」調査を望むと述べた。

 サキ報道官は記者会見で、ウイルスがどのように発生し世界中に広がったかの「真相究明が急務だ」と語り、「中国の一部情報筋」からの「誤情報」に関して「大きな懸念」があると強調した。

 新型コロナの起源を調べる世界保健機関(WHO)の専門家チームは今月、最初に感染が起きたとされる中国・武漢(Wuhan)に入った。
 
 ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領は、武漢ウイルス研究所(Wuhan Institute of Virology)の研究室がウイルス発生源だとする説を支持。米国務省もトランプ氏の退任数日前に、中国共産党の「秘密主義と統制への極端な執着」を批判し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の存在が明るみに出る前に研究所の職員が似た症状を発症していたと主張していた。

 これに対し中国政府は、集団感染が最初に確認されたのは武漢だが、ウイルスの発生起源は武漢とは限らないと反論してきた。政府と国営メディアは以前、米メリーランド州の生物兵器研究所の関与を疑う陰謀論を持ち出したことさえある。

 サキ報道官は、ジョー・バイデン(Joe Biden)新大統領の政権は真相究明への資源投入を惜しまず、WHOの報告書をうのみにはしないと言明。米政府は「米情報機関が収集・分析した情報を活用」し、同盟国と共に国際調査報告の「信頼性」を評価すると述べた。(c)AFP