【1月28日 AFP】ロシア当局は27日、野党勢力指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の釈放を求めて無許可で行われた抗議デモをめぐり、未成年者に参加を呼び掛ける投稿を削除しなかったとして、交流サイト(SNS)大手に罰金を科すと発表した。

 今月23日にロシア各地で行われた抗議デモの前には、ティーンエージャーに人気の動画投稿アプリ「ティックトック(TikTok)」などのSNSには国民に参加を呼び掛ける投稿があふれていた。

 これに対し、ロシアの通信規制当局である連邦通信・情報技術・マスコミ監督庁(ロスコムナゾール、 Roskomnadzor)は、こうした投稿を削除しなければ罰金を科すと警告。複数のSNSが、かなりの数の投稿を削除したと発表していた。

 しかし、ロスコムナゾールは27日、フェイスブック(Facebook)やインスタグラム(Instagram)、ツイッター(Twitter)、ティックトック、ユーチューブ(YouTube)などの対応を不十分とみなし、「未成年者に対する無許可集会への参加呼び掛けの拡散を抑える要請に従わなかった」として、80万~400万ルーブル(約110万~550万円)の罰金を科すと発表した。

 ロスコムナゾールは、「検察当局からの要請と、ロスコムナゾールからの通知があったにもかかわらず、こうしたSNS各社は、計170件の違法な呼び掛けを期限内に削除しなかった」と説明した。

 ロシア当局は23日、ナワリヌイ氏のアパートや事務所を一斉捜索した。今週末に予定されている、同氏の釈放を求める新たな抗議デモへのけん制とみられている。(c)AFP