【1月28日 AFP】イタリア・セリエA、ACミラン(AC Milan)のズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)が27日、反人種差別を表明した。同選手は前日に行われたイタリア杯(Italian Cup 2020-21)準々決勝でインテル(Inter Milan)のロメルー・ルカク(Romelu Lukaku)と衝突し、その際にブードゥー教を持ち出す発言をしていた。

 イタリアメディアによれば、イブラヒモビッチはイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)でチームメートだったルカクに対し、ブードゥー教のまじないを使っていると言って攻撃したとされている。

 試合の翌日、イブラヒモビッチはツイッター(Twitter)で「ズラタンの世界において人種差別は容認されない。俺たちは皆同じ人種であり、皆平等だ!! 巧拙はあれど、俺たちは皆選手だ」とつづった。

 このときの衝突で両選手にはイエローカードが出され、その後イブラヒモビッチはアレクサンダル・コラロフ(Aleksandar Kolarov)を倒して2枚目のイエローカードを受け退場した。

 試合はイブラヒモビッチとルカクが点を奪い合った後、終盤にクリスティアン・エリクセン(Christian Eriksen)が決勝ゴールを決めたインテルが2-1で勝利し、準決勝に駒を進めている。

 ルカクは2017年、当時所属していたプレミアリーグのエバートン(Everton)と契約を延長せずにユナイテッドに移籍したが、エバートンのファルハド・モシリ(Farhad Moshiri)オーナーは翌年、ルカクが新契約を結ばなかったのは、「ブードゥー」のお告げがあったからだと示唆していた。

 ルカク本人は完全に否定し、代理人は2018年1月の英BBCとのインタビューで、ルカクは実際はカトリック教徒だと指摘した上で、モシリ氏に対して法的措置をとる可能性を示していた。(c)AFP