【1月27日 People’s Daily】中国・深圳市(Shenzhen)坪山区(Pingshan)の恩達街8号。ここにプリント回路板を生産するハイテク企業、恩達電路がある。

 電子部品の生産は多くの電力を消費する。恩達電路でもこれが問題になったが、2019年9月には工業情報化部の「環境配慮型生産企業」に選ばれた。

「エネルギー消費の削減は省エネ診断のおかげだ」と語るのは恩達電路の研究部経理の韓逸偉(Han Yiwei)さん。

 工業情報化部は2019年5月、「工業の省エネ診断サービス行動計画」を発表、エネルギー管理が劣っている企業やエネルギーを多く消費する業種に対して省エネ診断サービスを初めて実施、工業分野の省エネを進めることになった。

 韓さんによると、恩達電路は近年、設備を取り替えたり、管理を強化したりして省エネを進めた。だが、進めれば進めるほど、効果が表れにくくなり、専門家に診断してもらう必要が出てきた。

 2019年の夏、深圳市の緑創人居環境促進センター(緑創)が恩達電路の省エネ診断を実施することになった。緑創は2か月かけて診断書を作成した。

 韓さんは診断書を見て計算してみた。提案通りに改造すれば、会社は年間、標準炭で270トンを節約できる。これにより170万元(約2700万円)の節約が可能だ。改造に必要な資金は190万元(約3000万円)。2年以内にコストを回収できる。

 中国ではこの2年間、省エネ診断サービスは絶えず発展してきた。工業情報化部によれば、2019年には200余りの省エネ診断サービス機関が4400社余りの企業に省エネ診断サービスを提供した。これら企業の消費量は標準炭で約4億6500万トン。これに対して提案された改造措置は7930件で、実施されれば、標準炭で約1400万トンの節約になる。省エネ率は約3%だった。

 工業情報化部関係者は「現在、地域や業種によって企業のエネルギー効率に大きな格差がある。省エネ診断の資源を省エネの基盤が弱い地域や業種に集中的に投入し、省エネ診断サービスを広めなければならない」と語った。(c)People’s Daily/AFPBB News