【1月25日 AFP】香港は25日朝、新型コロナウイルスの集団感染が複数発生した地区を対象とした初の封鎖措置を解除した。対象区域の住民約7000人に検査を実施したところ陽性者は13人だったことが分かり、措置の有効性が議論されている。

 週末に封鎖されたのは佐敦(ジョーダン、Jordan)の貧困地区で、アパート約150棟が立ち並び、人口が密集している。

 戸別訪問による強制検査を実施した結果、陽性率は0.17%だったことが分かった。

 封鎖の実施方法をめぐっては、地区代表や経済界から批判が出ているが、当局は妥当な対応だったと擁護。今後も同様の措置を取る可能性があるとの立場を示している。

 食品・衛生局の陳肇始(ソフィア・チャン、Sophia Chan)局長は24日、記者団に対し「今回の施策を人員と資金の無駄遣いだとは考えていない」と述べた。

 封鎖対象となった地区には南アジア出身の住民が多く暮らし、しばしば差別と貧困に直面している。封鎖の実施方法についても、イスラム教徒の家庭に配った食事に豚肉が入っていたことなどが物議を醸している。
 
 先週には保健当局幹部が、外国人は「みんなで食べ物を分け、たばこを吸い、酒を飲んでおしゃべりするのが好き」なため感染を拡大させやすい可能性があると示唆し、怒りを招いたばかり。(c)AFP