【1月25日 AFP】セーリングの五輪金メダリストによる性的暴行被害の告白が波紋を呼んでいるギリシャで24日、セーリングのコーチが11歳の女子選手をレイプした容疑で逮捕された。

 国営アテネ通信(Athens News Agency)によると、逮捕されたのは38歳のコーチで、当局はまだ名前を明らかにしていないが、9年前に当時11歳の少女をレイプした疑いにより、サモス(Samos)島で身柄を拘束された。

 先日、連盟幹部による約20年前の性的暴行を告発したソフィア・ベカトル(Sofia Bekatorou、43)が、20歳になった被害女性と相談の上、証拠を検察に提出した。女性とその両親も、すでに検察に証言した。

 コーチはメディアによる取材の中で、レイプしたわけではなく二人は付き合っていて、結婚するつもりだったと話している。

 2004年のアテネ五輪で金メダル、4年後の北京五輪で銅メダルを獲得しているベカトルは先日、21歳のときに受けた2000年シドニー五輪の選考会直後、ホテルの部屋で連盟幹部から「性的嫌がらせ(セクシュアルハラスメント)と暴行」を受けたことを明かした。そして、同じような被害に遭った別の選手にも沈黙を破ってほしいと訴えた。

 その結果、これまでに何人かの女子選手が被害を公表し、さらに10人ほどの女性が、国内最高峰のテッサロニキ・アリストテレス大学(Aristotle University of Thessaloniki)の教授陣からセクハラを受けたと訴え出ている。(c)AFP