【1月25日 AFP】米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)は24日、史上最多となる143機の衛星を搭載したファルコン9(Falcon 9)ロケットの打ち上げに成功したと発表した。

 ファルコン9は、荒天により打ち上げを1日延期した後、24日午前10時(日本時間25日午前0時)に米フロリダ州ケープカナベラル(Cape Canaveral)から打ち上げられた。

 スペースXのアンディ・トラン(Andy Tran)氏は打ち上げの様子を記録した動画の中で、今回のファルコン9には民間企業と各国政府の人工衛星133機と、スペースXの人工衛星10機が搭載されていると説明。「1回の打ち上げで軌道に投入された衛星数では過去最多だ」と述べた。

 同社はツイッター(Twitter)への投稿で、143機全ての衛星が無事、軌道上に展開されたことも明らかにした。

 ファルコン9の主要ブースターは本体から切り離された後、大西洋上の無人台船「オフ・コース・アイ・スティル・ラブ・ユー(Of Course I Still Love You)」に着陸し、ブースターの5回目の利用・回収にも成功した。

 イーロン・マスク(Elon Musk)氏が創設したスペースXは、企業や政府が開発した衛星を有償で載せる「ライドシェア(同乗)」プログラムをファルコン9で運用している。同社はまた、多数の小型衛星を宇宙に展開してブロードバンドインターネットサービスを提供する「スターリンク(Starlink)」計画を推進している。

 科学者らは地球周回軌道上の物体の多さに懸念を示しているが、スペースXは自社の衛星は数年で大気に突入し燃え尽きるよう設計されていると主張している。(c)AFP