【1月24日 AFP】スペイン軍は23日、制服組トップのミゲル・アンヘル・ビジャロヤ(Miguel Angel Villarroya)統合参謀総長(63)が辞任したと明らかにした。ビジャロヤ氏をめぐっては、優先対象者でないにもかかわらず新型コロナウイルスワクチンを接種していたことが発覚し、論議を呼んでいた。

 医療従事者や高齢者施設の入居者のために確保されていたはずのワクチンを、軍や政界の関係者が真っ先に接種していた問題はスペインでスキャンダルとなっている。

 軍は「軍のイメージを維持するため、ビジャロヤ司令官は国防相に辞意を伝えた」と発表。報道によると、ビジャロヤ氏は「特権を不当に利用するつもりは全くなかった」と釈明している。

 関係筋がAFPに語ったところによると、マルガリタ・ロブレス(Margarita Robles)国防相はビジャロヤ氏の辞意を受け入れた。

 スペインでは、優先対象外でありながらワクチンを接種したとして内務省高官が解任されるなど、ワクチンをめぐって複数の政治家が辞任に追い込まれている。(c)AFP