【1月24日 AFP】ロシア各地で23日、政府を批判し野党勢力指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の釈放を求める抗議デモが行われ、首都モスクワでは警察が参加者らと激しく衝突、全土で2500人以上が拘束された。

 モスクワでは、ナワリヌイ氏の妻ユリア・ナワルナヤ(Yulia Navalnaya)さんや、著名活動家のリュボフ・ソボル(Lyubov Sobol)氏ら950人以上が拘束された。ナワルナヤさんは後に解放された。ナワリヌイ氏の側近らの一部も、デモ前日の22日に罰金を科されたり収監されたりした。

 ロシア全土で繰り広げられたこの抗議デモは、ナワリヌイ氏による抗議の呼び掛けに応じたもの。神経剤による毒殺未遂に遭い、ドイツで治療を受けていたナワリヌイ氏は、帰国後にモスクワの空港で拘束された後、支持者らに抗議するよう呼び掛けていた。

 このデモはロシア全土100都市以上に広がり、規模として史上最大となった。2012年と2019年に行われた大規模な反政府デモは、主にモスクワを中心に行われていた。

 政府が体制批判者への圧力を強めている中、こうした抗議デモは今年行われる議会選挙に向けた反体制派の動員力の試金石になるとの見方もある。

 米国と欧州連合は、参加者の拘束などデモ対処手法を非難。欧州連合(EU)のジョセップ・ボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表(外相)は、EUが「次の段階」について25日に協議すると明らかにした。(c)AFP/Nikolay KORZHOV and Andrei BORODOULINE