【1月23日 AFP】米大リーグ(MLB)で通算755本塁打を放ったハンク・アーロン(Hank Aaron)氏が22日、86歳で死去した。MLB機構と元所属チームのアトランタ・ブレーブス(Atlanta Braves)が同日に明らかにした。

 米国野球殿堂(Baseball Hall of Fame)入りを果たしている往年の名選手で、親しみを込めて「ハマリン・ハンク(Hammerin' Hank)」の愛称で呼ばれたアーロン氏は、人種差別にあらがいながらベーブ・ルース(Babe Ruth)氏の記録を破って当時の歴代本塁打王となった。

 その輝かしいキャリアでは、冷静さとすさまじい打撃力でファンを喜ばせて殿堂入りの地位を揺るぎないものにした同氏は、1974年4月8日に通算715号本塁打を放ち、その40年前にルース氏が打ち立てた歴代1位の通算本塁打数を更新した。

 元サンフランシスコ・ジャイアンツ(San Francisco Giants)のスラッガーで通算762本塁打をマークし、ステロイド疑惑でも知られたバリー・ボンズ(Barry Bonds)氏に抜かれるまで、33年にわたって大リーグの歴代本塁打王に君臨したアーロン氏は、この試合では通算2063得点目を挙げて、ウイリー・メイズ(Willie Mays)氏が保持していた当時のナ・リーグ記録も更新した。

 愛称の由来となっているハンマーのごとく、アーロン氏はその破壊的な打撃力が代名詞だったが、単なるスラッガーを超える存在となっており、MLBではシーズンで最も活躍した打者にハンク・アーロン賞(Hank Aaron Award)が授与されている。

 アーロン氏は通算2297打点をマークして現在もMLB歴代1位の記録を保持しているほか、通算3度のゴールドグラブ賞(Gold Glove)受賞を誇るなど、守備力の高い外野手としても評価された。(c)AFP/Rebecca BRYAN