【1月23日 AFP】男子テニス、元世界ランク1位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は22日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復したものの、「実行可能な隔離措置」を見いだせなかったとして、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)の出場を断念したと明らかにした。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)の元覇者であるマレーは、母国での自主隔離期間を終えて豪メルボルンで開催される今季の四大大会(グランドスラム)初戦に出場することを目指していた。しかし、来月8日に開幕する同大会を前に、オーストラリアに入国して隔離期間をこなす方法を見つけ出せなかった。

 現地入り後に義務付けられている2週間の隔離期間を過ごすには、23日までにオーストラリアに向かわなければならなかったマレーは、「全豪オープン出場に向けて、オーストラリアに渡航することができなくなったことをお知らせするのは痛恨の極みだ」とコメントした。

 さらに、オーストラリアテニス協会(Tennis Australia)と定期的に話し合い、何らかの形で実現可能な隔離措置に向けた解決策の模索したが、それがかなわなかったと明かした上で、「現地関係者の努力に感謝したい。オーストラリアでプレーできないことに打ちのめされている。自分はあの国も大会も大好きだ」と語った。

 全豪オープンで準優勝5回を数えるマレーは、ウイルス検査で陽性が判明し、大会側が用意したチャーター便に乗って渡航することができなかった。無症状だった同選手は、大会ディレクターのクレイグ・タイリー(Craig Tiley)氏と建設的な会話を重ねたものの、隔離措置に関して合意に至らなかった。(c)AFP