【1月22日 AFP】スペインテニス連盟(RFET)は21日、隔離状態を強いられている自国選手2人の処遇に関して、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)の主催者に不満を訴えた。

 スペインのカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz)とマリオ・ビレジャ・マルティネス(Mario Vilella Martinez)は、チャーター便の同乗者が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査で陽性が確認されたことを受けて、豪メルボルンで厳しい隔離下に置かれている。

 陽性者がチャーター便に乗っていた選手72人は、来月8日に開幕する四大大会(グランドスラム)の今季初戦を前に、ホテルの部屋から出ることが認められていない。そのため、一部の選手はホテルで置かれている状況に不満をあらわにしており、この日はRFETが今回の措置について事前に明確にされていなかったと主張した。

 同連盟は全豪オープンに対し、最も影響を受けている選手の問題の解決を図るように促すと、「数回のPCR検査で1度でも陽性が判明すれば、全豪オープンの出場や入国が認められないという警告や通達は、選手たちも受けていた」と認めた。

 その上で、「しかしながら、陽性者と同じ飛行機で渡航した場合、濃厚接触したとみなされなくても、その選手は厳しい隔離下に置かれる可能性があることは知らされていなかった」とし、「選手をはじめ観客、関係者や住民の健康のために、あらゆる予防策や措置を講じるのは理解しているが、それはアスリートの精神面と身体面のバランスを取った上で行うべきだと確信している」と述べた。

 RFETはまた、ビレジャ・マルティネスとアルカラスが数回のPCR検査を受けていずれも陰性だったにもかかわらず、「他の選手と平等な条件で戦うことができなくなる」と付け加えた。(c)AFP