【1月21日 AFP】米国で20日に行われたジョー・バイデン(Joe Biden)新大統領の就任式に、バーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員が分厚い防寒ジャケットに柄入りミトン(親指だけが分かれた手袋)という姿で出席し、インターネット上で話題をさらった。

 華やかに着飾った他の招待客らとは対照的なサンダース氏をAFPカメラマンが撮影した写真は、バイデン政権誕生後の最初のミーム(笑いを誘うネット画像)となって拡散した。

 バーモント州選出のサンダース議員は、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)が求められた会場で、ぽつんと着席していた。

 ソーシャルメディアユーザーらは、AFPのブレンダン・スミアロウスキー(Brendan Smialowski)カメラマンが撮影した、防寒具を着込んで足を組んだサンダース氏の写真を、ありとあらゆる画像に加工して発信した。

 その中で同氏は、映画『フォレスト・ガンプ/一期一会(Forrest Gump)』でベンチに座る主演トム・ハンクス(Tom Hanks)さんの隣に座らされたり、「スター・ウォーズ (Star Wars)」シリーズのさまざまな場面に登場させられたりした。

 ファッション誌ヴォーグ(Vogue)によると、サンダース氏のミトンは地元バーモント州の教師が作ったもので、素材には古いウールのセーターと、ペットボトルを再利用したフリースが使われているという。同誌はサンダース氏のスタイルを「アンチファッション」と評した。

 また、大きな封筒を小脇に抱えて連邦議会議事堂に到着したサンダース氏について、「郵便局に行く途中に就任式に寄ったおじいさんのようだ」「処方箋を取りに行く途中かもしれない」といった声も上がった。

 就任式後にサンダース氏は、CBSニュース(CBS News)に対し、「(バーモント州民は)寒さについてはよく知っている。良いファッションかどうかはあまり気にしないが、防寒はしっかりしたい。きょうもそうした」と笑った。

 政界の重鎮として長く注目を集めてきたサンダース氏。最近では、大統領選の民主党候補の指名争いで、バイデン氏と激戦を繰り広げた。(c)AFP