【1月21日 AFP】スペインの首都マドリードにある住居用ビルで20日、大きな爆発があり、建物が倒壊して少なくとも3人が死亡した。当局は、爆発原因はガス漏れだと発表した。

 現場はラ・ラティーナ(La Latina)地区中心部のトレド通り(Calle Toledo)沿いにある6階建ての建物で、上層4~5階分の外壁が吹き飛んだ。広範囲に大量のがれきが飛散し、約50メートル離れたプエルタ・デ・トレド(Puerta de Toledo)広場に面した建物でも、外壁が破損した。地元大司教区によれば、この建物は神父らの宿舎として使われていたという。

 地元のスペイン政府代表を務めるホセ・マヌエル・フランコ(Jose Manuel Franco)氏は公共テレビで、爆発当時ビル内ではボイラーの修復工事が行われていたと説明。原因は「ガス爆発」で、3人が死亡、1人が行方不明になっていると述べた。

 一方、ホセ・ルイス・マルティネスアルメイダ(Jose Luis Martinez-Almeida)市長は、爆発で85歳の女性1人と年齢不明の男性1人が死亡し、もう1人が「がれきの下敷き」になっていると述べた。また、ブルガリア外務省は、死者に47歳のブルガリア人男性が含まれていると発表した。

 この他11人が負傷し、うち1人は重傷となっている。教会関係者によれば、重傷者は最近叙任されたばかりの神父だという。

 爆発の威力はすさまじかったが、隣接する老人介護施設や学校に人的被害はなかった。学校は先日の大雪の影響による休校明け初日で、市当局によると、校庭に大量のがれきが落下したが、生徒は全員授業中で無事だった。

 トレド通りでは少なくとも車15台が大きく損傷した。

 映像前半はスペイン警察が上空から20日撮影・提供。後半は20日撮影。(c)AFP/Thomas PERROTEAU