【1月23日 CGTN Japanese】教育は、貧困の世代間連鎖を断ち切るための重要な手段だといわれています。これは、中国の貧困脱却事業にもよく反映されています。

 重慶市(Chongqing)の山間部にある彭水ミャオ族・トゥチャ族自治県は貧困状態が解消されたことから、2020年2月に国家貧困扶助事業の重点対象から外れました。同県では、2018年から3億1000万元(約50億円)を拠出して農村部の小中学校72校を改造したほか、2億7500万元(約44億円)を出して義務教育のための学校22校を改造・拡張し、合計6万平方メートルに及ぶ校舎、4万9000平方メートルに及ぶ運動場を新たに建設・整備しました。

 同県教育委員会の責任者の紹介によりますと、地元の財政は5元支出したとすれば、その中の1元は教育に使われており、地元で最も質の良い建物は学校の校舎だということです。同県のすべての町に小学校や寄宿制の中学校があり、山間部にも多くの学校が建てられています。

 また、地元では2013年から小学校の全学科を教えられる教師の育成・招聘事業を始め、2017年から現在までに139人が採用されています。採用された教師は新卒者でも年収10万元(約160万円)前後で、教師の給料は公務員より高く、農村部の教師の給料は都市部の教師より高いということです。

 中国農村部の小学校は昔、教師も教材も少なく、「教室には黒板1枚、チョーク1本しかない」という粗末なイメージでしたが、現在は都市部の学校と同様にデジタル技術を活かした教育が行われ、オンライン授業を通じて一流の教師を含む質の高い教育資源を提供し、子どもたちの視野を広げています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News