【1月20日 AFP】米政府は19日、中国政府がウイグル人などのイスラム教徒系少数民族に対しジェノサイド(大量虐殺)を行っていると認定した。

 マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は任期最終日に出した声明で、中国政府による少数民族の大量収容をめぐり、同国への圧力を大幅に強化。「このジェノサイドは続いており、私たちは中国の一党制国家によるウイグル人撲滅に向けた体系的試みを目にしている」と言明し、「私たちは黙っていない。中国共産党が自国民に対しジェノサイドと人道に対する罪を犯すことを容認されれば、そう遠くない将来、自信をつけた同党が自由世界に対してどんなことに及ぶかを想像してみてほしい」と述べた。

 ポンペオ氏はこれまで中国批判を繰り返してきたが、ウイグル人に対するジェノサイドの認定は避けてきた。ポンペオ氏は今回の声明で、裁判所を含めすべての国際機関に対し、中国政府によるウイグル人の扱いを問題として取り上げるよう求めるとともに、米国が今後も圧力をかけ続けることに対する自信を表明した。

 人権団体によると、中国西部・新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)にある収容施設では現在、ウイグル人とトルコ系言語を話すイスラム教徒ら少なくとも100万人が拘束されているとみられている。(c)AFP