【1月19日 Xinhua News】中国の月探査機「嫦娥4号」が月から約1731グラムの試料を持ち帰ったことを受け、中国国家航天局は18日、月試料の保存や管理、使用方法を定めた「月試料管理弁法」を公布した。試料は原則として永久保管、予備永久保管、研究、公益の四つの基礎用途に分類される。

 弁法は9章37条からなり、全体原則や情報公開、使用・返還、成果管理などの内容を含む。永久保存と予備永久保存は月から持ち帰った試料をそのまま封印保存するとしたほか、研究用試料は月の科学研究と分析に使い、公益用試料は展覧や科学普及、教育など公益活動に用いると規定した。

 試料の管理は、国家航天局月探査・宇宙工学センターが国家航天局の委託を受け行い、保管は国家航天局とその指定機関が受け持つ。中国科学院国家天文台を主要保管機関とし、予備保管機関を別途設立する。

 弁法はまた「主要保管機関は月試料の受領後、それぞれの基礎用途に基づき、6カ月を越えない期間で処理を行い、関連情報をまとめる。処理期間終了後は月探査センターがデータ情報プラットフォームを通じて月試料情報を公開し、また貸与状況に応じて試料情報を更新する」と規定した。

 国際協力については「月試料の管理と使用は中華人民共和国が締結し参加する関連国際条約を順守する」「国家航天局は月試料に基づく宇宙科学の国際共同研究を奨励し、成果の国際共有を促す」としている。(c)Xinhua News/AFPBB News