【1月19日 AFP】ロシアは18日、新たに全国的なロックダウン(都市封鎖)を実施することなく新型コロナウイルスの流行を終わらせるため、国産ワクチンの大規模接種を開始した。

 極東の都市ウラジオストク(Vladivostok)では18日朝、ロシア製ワクチン「スプートニクV(Sputnik V)」の接種を受けようと住民たちが列をつくった。ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は先週、ロシアの全国民1億4600万人にワクチンが行き渡るよう政府高官らに指示していた。

 ロシアの新型ウイルス累計感染者数は18日時点で350万人以上と、世界で4番目に多い。

 しかし低迷する経済を支えるため、新たなロックダウンの導入よりも、国民への迅速なワクチン接種による流行収束に希望を託している。

 首都モスクワのアナスタシア・ラコバ(Anastasia Rakova)副市長は、モスクワの人口1200万人のうち、これまでに19万人がワクチン接種を受けたと明らかにした。

 市内の主要な場所に接種施設が設置されており、希望すれば誰でもワクチン接種を受けられる。

 AFP記者によると、クリスマスの飾り付けがまだ残るモスクワのグム(GUM)百貨店で18日、ワクチン接種を受けようと約50人が並んでいた。

 しかし、ロシアはワクチンに対する国民の疑念を晴らさなければいけない。最近の世論調査によると、ワクチンの接種を考えているロシア人は、わずか38%だった。(c)AFP