【1月19日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)を控えて現地のホテルに2週間閉じ込められている世界のトップ選手たちは、ソーシャルメディアで不満をぶつけたり、マットレスに向かってボールを打ったりするなど、さまざまな方法で隔離生活に対処している。

 今年の全豪オープンは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により、すでに開幕が例年から3週間遅れの来月8日に延期されている。そうした中で、現地メルボルン入りしたチャーター便17機のうち3機でウイルス陽性者が確認されたことを受け、これまでに計72人の選手がホテルの部屋で完全な14日間の隔離を強いられることになり、今週に入って新たな問題に直面している。

 それ以外の選手は、衛生的に安全が保たれた「バブル」での練習が認められているものの、できるのは1日わずか5時間に限られている。そのため選手たちは、普段とは違う問題に対処する中で創造的な解決策を生み出し、部屋にこもりきりの隔離された2週間で調子を維持しようとしている。

■新たなサーフェス

 女子世界ランク12位のベリンダ・ベンチッチ(Belinda Bencic、スイス)は、隔離生活における新たなトレーニング方法として、ホテルの部屋の窓に向かってバックハンドの練習をする動画をツイッター(Twitter)に投稿し、「サーフェスは違うけれど、私たちには関係ない」とつづった。

 一方、インスタグラム(Instagram)で「そう、自分は気が狂ってきている」と明かした男子世界70位のパブロ・クエバス(Pablo Cuevas、ウルグアイ)は、マットレスを壁に垂直に立ててバックハンドの練習している。

 こうしたショットの練習以外には、部屋の窓際でダンベルを持ち上げる選手の姿もあった。

■ファストフードの食事

 一部の選手はソーシャルメディアで、ホテルから提供される食事に不満を訴えている。

 ファビオ・フォニーニ(Fabio Fognini、イタリア)、パブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreno Busta、スペイン)、コランタン・ムテ(Corentin Moutet、フランス)、マルコ・チェッキナート(Marco Cecchinato、イタリア)といった欧州の選手たちは、部屋で出されるオーストラリア料理にこぞって不満を示した。

 ホテルのメニューを選ばず、ダイエットを諦めてファストフードの配達を注文する選手もいる。男子世界28位のブノワ・ペール(Benoit Paire、フランス)と同119位のダミアー・ジュムホール(Damir Dzumhur、ボスニア・ヘルツェゴビナ)は、マクドナルド(McDonald's)の写真を投稿している。