【1月18日 AFP】菅義偉(Yoshihide Suga)首相は18日、衆参両院本会議で施政方針演説を行い、深刻化する新型コロナウイルスの流行に立ち向かい、「一日も早く」コロナ前の生活を取り戻すと表明した。同ウイルス感染拡大第3波への対応をめぐり、政府の支持率は急落している。

 国内外での感染再拡大により、東京五輪の今年の開催が疑問視される中、菅首相は開催に改めて意欲を示し、「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証し」になると述べた。

 また「国民の命と健康を守り抜く」と誓った首相は「一日も早く感染を収束させる」との決意を示した。

 首都圏など11都府県が来月7日まで緊急事態宣言の対象となっているが、政府に対しては、その発令が遅過ぎたのではないかとする声や、感染状況に関して矛盾するメッセージを発信したとの批判が寄せられている。

 また政府は、コロナ対策と経済活動を両立させる必要性を強調し、感染者数が急増する状況下で国内旅行の需要喚起策を推進し続けたことでも強い非難を受けた。

 菅首相は18日、休業や営業時間短縮の要請に応じない事業者への罰金などを定めた、緊急事態宣言中の規則を厳格化する法案を間もなく提出する方針を示した。

 政府は全国民1億2600万人に行き渡る量のワクチンを確保しているが、これまでに承認を申請したのは米製薬大手ファイザー(Pfizer)のみ。接種開始は2月末以降になるとみられている。(c)AFP