【1月18日 AFP】ペルーにある古代インカ(Inca)帝国の城塞(じょうさい)都市、マチュピチュ(Machu Picchu)遺跡で南米に生息する唯一のクマの種、メガネグマの親子が散策する姿が目撃されている。

 ペルーの文化省によると、「アンデスグマ」とも呼ばれるメガネグマ2頭の姿が映像に捉えられた。この母グマと子グマは山岳地帯にある遺跡の乾いた石垣をよじ登った後、ジャングルの中にひっそりと姿を消した。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)に伴う規制で観光客がいなくなり、クマたちはいつもは避けている場所を探索できるようになった。

 メガネグマは、児童文学「くまのパディントン(Paddington Bear)」の主人公がペルーのジャングル出身だという着想の元になったとされている。

 この遺跡を含むマチュピチュの歴史保護区の責任者を務める生物学者エルネスト・エスカランテ(Ernesto Escalante)氏によると、メガネグマは普通は人間を怖がる。

 国際自然保護連合(IUCN)の「レッドリスト(Red List of Threatened Species)」で「絶滅危惧II類」に分類されているメガネグマは、南米唯一のクマの種だ。

 映像は14日撮影、17日提供。(c)AFP