【1月17日 AFP】インドは16日、病院を花や風船で飾り、新型コロナウイルスワクチンの世界最大級の接種計画を開始した。安全性への懸念、不安定なインフラ、国民の疑念といった問題を抱える複雑で壮大な取り組みだ。

 世界第2位の人口13億人を抱えるインドは、7月までに米国の総人口に相当する約3億人のワクチン接種を目指す。

 医療従事者と50歳以上、ハイリスク群とみなされる人々が優先され、承認済みのワクチン2種のうち1種の接種を受ける。ただし1種については、臨床試験(治験)が完了していない。

 ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相が自身のユーチューブ(YouTube)で接種計画の開始を宣言。

 モディ氏は、「通常、ワクチン開発には何年もかかるが、このような短期間で、1種だけでなく2種も『インド製』のワクチンを準備できた」と述べた。「世界はインドの科学者とワクチン生産能力に絶大な信頼を寄せている」

 初日には、約30万人が2回接種の1回目を受ける予定。

 当局は今回の接種計画に、子どもへのワクチン接種や、選挙での経験を活用している。約15万人のスタッフが接種計画に向けて訓練を受けたほか、ワクチンの模擬輸送を含む全国的な予行演習を複数回実施している。

 しかし、インドは輸送網が脆弱(ぜいじゃく)な場合も少なくなく、医療サービスを提供するための資金も不足しており、ワクチン接種には困難が伴う。

 インド国立免疫学研究所(NII)のサティヤジト・ラト(Satyajit Rath)氏は新型コロナワクチンの接種について、普段の子どもへの予防接種よりもはるかに困難な挑戦だと述べている。(c)AFP/Abhaya Srivastava with Ammu Kannampilly in Mumbai