【1月16日 AFP】国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は15日、世界の新型コロナウイルスによる死者が200万人を超えたことを「痛ましい節目」を迎えたと嘆き、「ワクチン・ナショナリズム」に警鐘を鳴らした。

 グテレス氏は、「われわれはきょう、ワクチンの空白を目にしている」と述べた。「ワクチンは、高所得の国々にすぐ行き渡ったが、特に貧しい国々には全く届いていない」

 グテレス氏は、「科学の面では成功しているが、連帯の面では失敗している」と指摘。名指しこそしなかったが、「裏取引をしている国や必要以上のワクチンを確保している国もある」と批判した。

 さらに、「各国政府には自国民を守る責任があるが、『ワクチン・ナショナリズム』は自滅行為で、世界の復興を遅らせることになる」と訴えた。「1国だけでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に打ち勝つことはできない」 (c)AFP