【1月16日 AFP】米ファッション大手のラルフローレン(Ralph Lauren)は15日、男子ゴルフでメジャー1勝を記録しているジャスティン・トーマス(Justin Thomas、米国)とのスポンサー契約を解除した。同選手は9日のラウンド中に同性愛嫌悪の暴言を吐き、このときの音声がテレビ中継のマイクに拾われていた。

 2017年の全米プロゴルフ選手権(2017 PGA Championship)王者で現在世界ランキング3位のトーマスは、問題を起こした翌日に自身の暴言はびどいもので言語道断であると謝罪した。しかし、ニューヨークに拠点を置くアパレル企業のラルフローレンは、同選手の言葉は会社のブランドにそぐわないとの認識を示した。

 コメント文では、「年齢や人種、ジェンダーアイデンティティー、民族性、政党、あるいは性的指向に関係なく、すべての人々の尊厳を信じている」とすると、「先日のトーマス氏の言葉に落胆している。われわれの価値観とは完全に食い違っている」と述べられていた。

 前週にハワイ州で開催されたセントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズ(Sentry Tournament of Champions 2021)で、大会連覇を目指していた27歳のトーマスは、3日目の4番で約1.5メートルのパーパットを外した際に同性愛嫌悪的な言葉を発し、これがSNSですぐさま怒りを呼んだ。同選手は3位で大会を終えた。

 ラルフローレンは、「彼(トーマス)が謝罪して自分の言葉の重大性を認識していることは把握しているが、当社のブランドアンバサダーとして報酬を受けている以上、彼の行為はわれわれが推進している包括的文化に相反する」としている。

 さらに、すべての利害関係者への責任を考慮して今回はトーマスとの契約を続行しないことに決めたと説明し、「今回の決定に当たってわれわれが望んでいるのは、トーマス氏が再び当社と契約するために懸命かつ必要な努力をしていくこと、すなわちこの事態を真剣に考察し、学び、成長し、最終的には自分のプラットフォームを利用して多様性の受け入れを推進していくことだ」と強調した。(c)AFP