【1月16日 AFP】パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長は15日、評議会(議会)選挙を5月22日、議長選挙を7月31日に実施すると発表した。どちらの選挙も15年以上実施されていなかった。

 ヨルダン川西岸(West Bank)を拠点にパレスチナ自治政府を支配するアッバス氏率いるパレスチナ解放機構(PLO)内の最大組織ファタハ(Fatah)と、ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)は長年、パレスチナでの選挙実施に関心を示してきた。

 ファタハとハマスの長年にわたる対立が、選挙が実施できなかった主な要因とみられてきたが、両者は近年、協議を重ね、2021年に選挙を実施することで昨年9月に原則合意していた。

 ハマスは15日、アッバス氏の発表を歓迎。「公正で透明性があり、有権者が圧力や制約を受けずに意見を表明できる自由な選挙」を目指すと述べた。

 現在85歳のアッバス氏が再選を目指すのか、ファタハは言及していない。

 パレスチナ政策調査研究所(Palestinian Center for Policy and Survey Research)が昨年実施した異例の世論調査では、議長選の支持率でハマスの指導者イスマイル・ハニヤ(Ismail Haniyeh)氏がアッバス氏を上回った。(c)AFP/Nasser Abu Bakr and Hossam Ezzedine