【1月16日 AFP】サッカー元イングランド代表のウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)が15日、その輝かしい現役生活に幕を閉じ、同国チャンピオンシップリーグ(2部)のダービー・カウンティ(Derby County)で正指揮官に就任することになった。

 昨年11月からフィリップ・コクー(Phillip Cocu)前監督の後を引き継いで暫定的にクラブを率いていたルーニーについて、ダービーは2023年まで正指揮官として契約することで合意したと公表した。また、監督業を受けるに当たり、母国のアイコン的なストライカーである35歳が、「自身の仕事に全力を注ぐべく、その輝かしいキャリアに幕を閉じることを選択した」とも明らかにした。

 ダービーで暫定的に指揮を執った9試合で3勝2敗4分けの成績を記録しているルーニーは、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)や米メジャーリーグサッカー(MLS)D.C.ユナイテッド(D.C. United)時代を経てダービーに加入した際に、同クラブの可能性に「衝撃を受けた」と話した。

 さらに、「ブライアン・クラフ(Brian Clough)氏やジム・スミス(Jim Smith)氏、フランク・ランパード(Frank Lampard)氏、そしてフィリップ・コクー氏らの後任となる機会を与えられて心から光栄に思う」とすると、「クラブ関係者とファンの皆さんに対し、この歴史あるクラブでの12か月間で目撃してきた可能性を実現するべく、スタッフと一緒にあらゆる手を尽くすと約束する」と語った。

 マンチェスター・ユナイテッドやイングランド代表で主将も務めたルーニーは、両チームの最多得点記録保持者として現役を退く。またルーニーは、プレミアリーグの最多得点記録を保持するアラン・シアラー(Alan Shearer)氏に次ぐ通算208ゴールを記録している。

 2002年に少年時代から下部組織に所属していたエバートン(Everton)でデビューを飾ったルーニーは、17歳の誕生日を前に当時の王者アーセナル(Arsenal)を打ち破る見事な得点を挙げ、一気にスターとなった。

 2004年の欧州選手権(UEFA Euro)で活躍すると、マンチェスター・ユナイテッドに移籍。点取り屋らしいフィニッシュも目を見張るようなシュートも併せ持ち、その全盛期は世界最高のフォワードの一人に数えられた。

 2017年にはボビー・チャールトン(Bobby Charlton)氏が長らく保持していたマンチェスター・ユナイテッドでのクラブ最多得点記録249ゴールを更新、その数を253ゴールにまで伸ばした。

 アレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)氏が率いたマンチェスター・ユナイテッドでは、5度のリーグ優勝に加えてチャンピオンズリーグも制覇。ルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督時代にはイングランドFAカップ(FA Cup)のタイトルも獲得した。

 またイングランド代表としては120試合に出場し、53得点を挙げている。(c)AFP/John WEAVER