【1月15日 AFP】フランス皇帝ナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)が息を引き取った部屋の鍵が14日、英競売大手サザビーズ(Sotheby's)で競売に掛けられ、8万1900ポンド(約1160万円)で落札された。

 今回競売に掛けられたのは、英国に捕らえられ、南大西洋に浮かぶセントヘレナ(Saint Helena)島に流されたナポレオンが過ごした屋敷、ロングウッド・ハウス(Longwood House)の部屋の鍵。ナポレオンは1821年に死去した。サザビーズによると、11人が入札合戦を繰り広げ、予想額の16倍以上で落札された。

 長さ13センチのさびた鍵は、ナポレオンの存命中にセントヘレナ島を訪れた軍人出身の政治家チャールズ・リチャード・フォックス(Charles Richard Fox)氏が英国に持ち帰った。サザビーズによると、フォックス氏は、ナポレオンを崇拝していた母親への贈り物として鍵を持ち帰ったとされる。

 鍵は、フォックス氏によって「ナポレオンが死亡し、私が1822年に出たセントヘレナ島の部屋の鍵」と書かれた封筒に入れられている。同封のメモには、9月6日という具体的な日付も書かれている。

 サザビーズのデービッド・マクドナルド(David MacDonald)氏によると、フォックス氏の子孫が、スコットランドにある家の荷物入れの中から鍵を発見したという。(c)AFP