【1月15日 AFP】英下院のデジタル・文化・メディア・スポーツ委員会のジュリアン・ナイト(Julian Knight)委員長は、得点後に抱擁し合うことで新型コロナウイルスのプロトコルに違反し続けるサッカー選手について「愚か」だと批判した。

 イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・シティ(Manchester City)とフラム(Fulham)の選手たちは、不要な接触に関するルールを順守しなければならないというリーグ側からの警告を無視し、13日の試合で得点が決まった後に密集していた。

 英国では新規感染者数の増加になかなか歯止めをかけられておらず、13日には24時間の死者が過去最多の1564人となった。

 シティのジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督は、1-0で勝利し3位に浮上することになったブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(Brighton & Hove Albion FC)戦後の記者会見で「われわれはここ10日間で5、6回は検査を受けているかもしれない」と述べ、以下のように選手を擁護した。

「全員が陰性だった。選手たちが本当の喜びを味わっているその瞬間に、抱擁せず、一緒になって喜び合うなと言われても。それが本能であり反応だ。難しい」

「ゴールが決まったとき、1人が走って行ったのに、周りが一緒に喜びに行かないなんて変だし、心地よいものじゃない」

 しかしナイト委員長は、英PA通信(Press Association)に「われわれが目にした光景の中には、愚かなものやひどいメッセージを発しているものもある」とコメントし、サッカー選手を強く非難した。

 1-1で終了した同日の試合で、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)に先制点をもたらしたハリー・ケイン(Harry Kane)が、拳を突き合わせたり手のひらを合わせたりして控えめに喜んだのに対し、イバン・カバレイロ(Ivan Cavaleiro)が同点弾を挙げると、フラムの選手たちは接近して抱擁し合った。

 シティが勝利したブライトン戦でも、フィル・フォーデン(Phil Foden)が決勝点となったゴールを決めた際、選手の間で歓喜のパフォーマンスが見られた。

 ナイト委員長は、昨年のようにエリートスポーツの中断を求めるまでには至らず、決定は「運営団体と健康の専門家にとっての事案」だと述べた。(c)AFP