【1月14日 AFP】米国のケリー・クラフト(Kelly Craft)国連(UN)大使は14日、予定されていた台湾訪問が中止されたことから、蔡英文(Tsai Ing-wen)総統とビデオ通話で会談した。

 米国は政権移行を1週間後に控え、クラフト大使の訪台や、マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官の欧州歴訪を直前になって中止した。

 台湾の新型コロナウイルスによる死者は7人、感染者数は850人弱にとどまっており、流行への対応が高く評価されている。

 蔡総統とのビデオ会談でクラフト大使は、新型コロナウイルスとの闘いにおける台湾の成功をたたえ、中国が台湾を国際機関から締め出していると非難した。

 クラフト大使は14日、「残念ながら台湾は中国の妨害により、その成功例を世界保健総会(WHA)などの国連の会合で共有することができない」とツイッター(Twitter)に投稿。

 同大使は「パンデミック(世界的な大流行)がわれわれに教えたことがあるとすれば、より多くの情報、より高い透明性が答えの一部になるということだ」との見方を示した。

 中国はこの会談を非難。外務省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官は記者団に対し、「中国はいかなる形式であれ、米国と台湾の公式交流には断固反対する」と述べた。(c)AFP