【1月14日 AFP】米下院は13日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領を弾劾訴追する決議案を可決した。トランプ氏は退任まであと数日という段階で、米国史上初めて任期中に2度、弾劾訴追された大統領となった。それでは次にどのような展開が待っているのだろうか?

■上院での弾劾裁判

 トランプ氏が弾劾訴追された今、これからの展開はナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長(民主党)が、どのタイミングで上院に弾劾決議(起訴状に相当)を送付するかにかかっている。上院は決議を受け取り次第、トランプ氏の弾劾裁判に入る。

 ここまでは昨年の弾劾裁判時と同じだが、今回はトランプ氏の任期が残り1週間しかなく、今月20日にはジョー・バイデン(Joe Biden)氏が第46代米国大統領に就任する。

 そして上院は現在休会しており、19日まで再開の予定はない。民主党のチャック・シューマー(Chuck Schumer)上院院内総務が本会議の緊急招集を求めたが、共和党のミッチ・マコネル(Mitch McConnell)上院院内総務はその可能性を排除した。

 マコネル氏は声明で、たとえ上院が「即時」動いても、バイデン氏の就任およびトランプ氏の退任前に弾劾裁判を行うことはできないと指摘した。同氏によると過去3回の弾劾裁判にかかった日数は、それぞれ83日、37日、21日となっている。

 一方、シューマー氏は声明で、下院によるトランプ氏の弾劾訴追を歓迎し、いつ始まるかにかかわらず「間違いなく、米上院での弾劾裁判が行われるだろう」と述べた。