【1月14日 AFP】英国が中国の行動や政策への痛烈な批判を展開する中、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相は13日、「軽率な中国嫌悪」に警鐘を鳴らした。

 ジョンソン氏は議会特別委員会の委員長らに対し、「英国にも英政府にも、軽々しく中国嫌悪に傾いてほしくない」と訴えた。「バランスを取らなければならない」

 英国が中国による香港民主派の弾圧を非難し、香港人の英市民権取得を容易にする方針を発表し、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、Huawei)を第5世代(5G)移動通信網から排除したことで、英中関係は徐々に悪化してきた。

 12日には、ドミニク・ラーブ(Dominic Raab)外相が、中国によるウイグル人に対する人権侵害を「野蛮」と非難し、ウイグル人の強制労働への関与が疑われる商品の輸入を禁止すると発表していた。

 しかし、ジョンソン氏は、中国への警戒を怠ってはならないが2国間関係は維持できると主張した。

 ジョンソン氏は、「中国と良好な関係を保ち、自由に交流し、率直に意見できる世界を望んでいる」と述べ、「率直に意見し、人権侵害を非難するからといって、状況が許す限り、生産的な関係の維持を諦めるべきではない」と訴えた。(c)AFP