【1月14日 AFP】五輪の競泳で二つの金メダルを獲得したクリート・ケラー(Klete Keller)氏が13日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の支持者による連邦議会議事堂乱入に参加したとして、米司法省に訴追された。

 ケラー氏は6日に議事堂へ侵入した集団の中にいた姿を映像で捉えられていた。この日公開された文書によれば、背中に「USA」、腕のワッペンに「米国五輪代表チーム」と書かれた公式チームジャケットと思われる格好から、警察がケラー氏を特定した。ケラー氏は、議事堂への不法侵入、暴力および治安びん乱行為、公務執行妨害の罪で訴追された。

 現在38歳のケラー氏は2000年のシドニー五輪、2004年のアテネ五輪、2008年の北京五輪に出場。4×200メートルリレーで金メダル二つと銀メダルを獲得。400メートル自由形では二つの銅メダルを手にした。

 金メダルに輝いたアテネ五輪の4×200メートルリレーは、水泳史に残るレースの一つとされており、マイケル・フェルプス(Michael Phelps)氏もいた米国チームでアンカーを務めたケラー氏は、王者イアン・ソープ(Ian Thorpe)氏の追い上げを抑え、オーストラリアの覇権に終止符を打った。

 五輪後は離婚を経験したり、失業を繰り返したり、ホームレスに転落して一時は車上生活を送ったりするなど、波乱万丈の人生を過ごしていたと2018年にウェブサイトのオリンピック・チャンネル(Olympic Channel)で明かしている。(c)AFP