【1月14日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)は13日、女子シングルス予選決勝がアラブ首長国連邦(UAE)・ドバイ(Dubai)で行われ、英国のフランチェスカ・ジョーンズ(Francesca Jones)が6-0、6-1で中国のルー佳境(Jiajing Lu、ルー・ジアジン)を下し四大大会(グランドスラム)初出場を決めた。先天性の疾患があるジョーンズは、「人々の見方を変えたい」と話した。

 イングランド北部出身の20歳のジョーンズは、生まれつき手足の指が少ない。幼少期にはプロのアスリートには絶対になれないと言われた。

 世界ランキングは英国では5番目の241位だが、今予選では世界元トップ30のモニカ・ニクレスク(Monica Niculescu、ルーマニア)や、ヤナ・フェット(Jana Fett、クロアチア)を倒して決勝に勝ち上がると、この日も自身より約40位上で経験豊富なルーをストレートで退けた。

「私には達成したい大きな目標があるし、テニスだけでなくスポーツ全体に対する人々の見方や向き合い方を変えたいと心から思っている」と、ジョーンズは試合後のインタビューで話した。「私の症候群(裂手裂足・外胚葉異形成)はとても珍しく、症状も多岐にわたるため複雑」

 3週間後の2月8日にメルボルンで開幕する全豪オープンで初めてグランドスラムの本戦の舞台に立つジョーンズは、「じろじろ見られたり、いろいろと質問されたりすることもある。時に同情もされるが、そうかと思えば反対に毛嫌いされることもある」と明かし、「私はずっと、他人が自分自身やそのことについてどう思うか考える人間ではなかった。これが自分を定義するとは思わないから」と話した。(c)AFP