【1月13日 AFP】フランケル(Frankel)やエネイブル(Enable)の馬主で、平地競走のオーナーブリーダーとして有数の成功を収めたサウジアラビアのハリード・ビン・アブドゥッラー(Khalid bin Abdullah al Saud)王子が、83歳で死去したことが12日に発表された。

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 アブドゥッラー王子は所有する英ニューマーケット(Newmarket)や米ケンタッキー州のジュドモントファーム(Juddmonte Farm)から多くの名馬を輩出し、G1合計118勝を挙げた。直近ではエネイブルが欧州最高峰の凱旋門賞(Prix de l'Arc de Triomphe)で2勝を挙げた。

 エネイブルに騎乗したフランキー・デットーリ(Frankie Dettori)騎手は、王子を「驚くべき繁殖体制を確立した驚くべき方」とたたえ、「とても悲しい知らせだ」と話した。

 エネイブルの他にはダンシングブレーヴ(Dancing Brave)やザフォニック(Zafonic)、コマンダーインチーフ(Commander in Chief)なども所有した。

 その中でも、最もタイトルに愛された王者が間違いなくフランケル。今は亡き英競馬の名調教師、ヘンリー・セシル(Henry Cecil)氏の下で、ニューマーケットのジュドモントファーム出身のフランケルは、2011年の2000ギニー(Two Thousand Guineas Stakes)、11馬身差をつけて圧勝した2012年のクイーンアンステークス(Queen Anne Stakes)など、G1の10勝を含む14連勝を挙げ、無敗のまま2012年に引退した。(c)AFP