【1月13日 AFP】新型コロナウイルスから人類を守るマスクが、野生動物に死をもたらす脅威になりつつある。きちんと捨てられなかった膨大な量のマスクが動物の生息地に入り込み、鳥から海洋生物にまで絡まりついている。

 各国が新型ウイルスの感染防止策としてマスク着用を義務化し始めてから、世界中の道端や水路、浜辺などで使い捨てマスクが目に付くようになった。

 薄い素材で作られている使い捨てマスクだが、分解には数百年を要することもある。

 環境保護団体オーシャンズアジア(OceansAsia)によると、昨年海に流れ込んだマスクは15億枚以上。これは海のプラスチックごみが約6200トン増えた計算になるという。

 活動家らは、マスクを適切に廃棄することに加え、耳にかけるゴムを切って捨てることにより、動物に絡まるリスクを減らそうと呼び掛けている。

 またオーシャンズアジアは各国政府に対し、マスクのポイ捨てに科す罰金額を引き上げ、洗って繰り返し使えるマスクの使用を推奨するよう求めている。(c)AFP/Sam Reeves