【1月12日 AFP】世界最大級の家電見本市「国際コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(International Consumer Electronics ShowCES)」が11日、開幕した。例年、米ネバダ州ラスベガス(Las Vegas)で行われるが、今年は新型コロナウイルスの影響を受け、オンラインでの開催となった。出展した約1800の企業や団体は、会場の華やかな雰囲気をオンラインで再現するのに苦労を強いられているが、主催者らは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テクノロジー分野における消費の急成長を見込んでいる。

 初日は、各企業の動画配信によるプレゼンからスタートし、韓国のLGエレクトロニクス(LG Electronics)とサムスン電子(Samsung Electronics)は改良された大型テレビを披露。「デジタル会場」では、出展者と業界の参加者がバーチャルに結ばれた。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、ネットフリックス(Netflix)やディズニープラス(Disney+)、アマゾン・プライム(Amazon Prime)など、オンデマンドの動画配信サービスへの人気が高まったことを受け、LGをはじめとする家電大手は、没入感が得られる高解像度ディスプレーを出展している。

 さらにLGによる近未来的なプレゼンでは、女性の姿をした「バーチャル・ヒューマン・インフルエンサー」が、これから発表される新型ロボットや、現在開発中のスマートフォンの「ロール式」スクリーンについて熱く語った。

 今年は新型コロナウイルスの影響で医療技術が重視され、遠隔治療、遠隔でのモニタリングや診断、病気の早期発見に役立つ診断ツールなどの技術が注目を集め、スマート体温計や空気清浄機、消毒ロボットなど、職場向けの医療用ツールも出展される。

 新型コロナウイルスの早期発見および感染リスク低減に向けた技術は、大きなテーマの一つになっている。今年のCESでは自律型の消毒用ロボットの他、体温や呼吸、心拍数などのバイタルサインをチェックし、感染を早期に検出できる装着型のツールも発表される。