【1月12日 AFP】前週末にスペインを直撃した大雪の影響で、9日の試合後も北部パンプロナ(Pamplona)で身動きが取れなくなっていた同国1部リーグに所属するレアル・マドリード(Real Madrid)の選手らが、ようやく11日に同都市を脱出した。

 14日に予定されているアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)との同国スーパーカップ(Spanish Super Cup 2021)準決勝に向けた調整を行うため、レアルは本拠地であるマドリードに戻ることなく、飛行機で南部マラガ(Malaga)に直行した。

 8日にパンプロナ入りしたレアルは、翌日に行われたオサスナ(CA Osasuna)とのリーグ戦を0-0で引き分けた。しかし悪天候によって交通網は混乱し、レアルの選手らは試合後どころか10日になっても本拠地に戻ることができなかった。

 11日朝にパンプロナを出発したレアルはマラガに到着し、ビルバオ戦までに3回予定されている練習のうちの最初の調整を同日夜に行った。

 しかし、オサスナと引き分けてアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)から首位を奪い返すチャンスを逃したレアルにとって、スーパーカップに向けた調整は理想とはかけ離れたものとなった。

 レアルのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督はオサスナ戦後、降雪によって難しいコンディションになったエスタディオ・エル・サダール(El Sadar Stadium)のピッチ状態に不満の色を浮かべた。

 ジダン監督は「自分にとってこれはサッカーの試合ではなかった」と述べ、この一戦は中止にするべきだったと苦言を呈していた。

 また、レアルのGKティボー・クルトワ(Thibaut Courtois)も、試合開催にゴーサインを出したラ・リーガ(La Liga)を批判し、「サッカー選手が人間であるということを彼らは認識しなければならない」とすると、「高速道路に雪が深く積もる中、僕らはスタジアムに移動した。人々の安全を考える必要がある。僕ら全員には、心配してくれる家族がいる」と続けた。

 9日に20センチから30センチの積雪に見舞われたマドリードでは、1971年以来の大雪となり、11日には街全体の学校が閉鎖された。(c)AFP