【1月11日 AFP】イランによる韓国船籍のタンカー拿捕(だほ)について、米仏が同船の解放を要求したことを受けて、イラン側は11日、政治問題化すべきではないとけん制した。

 イラン革命防衛隊(IRGC)は4日、戦略上の要衝であるホルムズ海峡(Strait of Hormuz)付近でタンカー「韓国ケミ(Hankuk Chemi)」を拿捕。韓国人、インドネシア人、ベトナム人、ミャンマー人ら乗員20人を拘束した。

 韓国は米国による制裁の一環で、イランの巨額の資産を凍結しており、タンカー拿捕が起きた際、イランはこの資産凍結の解除を求めていた。

 イラン外務省報道官は、「われわれは介入者らに対し、それが米国であろうとフランスであろうと無関係である以上、政治問題化すれば技術的な問題の解決の助けにはならないと繰り返し伝えてきた」と指摘した。

 韓国外務省の崔鍾建(チェ・ジョンゴン、Choi Jong-kun)第1次官は10日、以前から予定されていた通り首都テヘランに到着した。

 韓国・聯合(Yonhap)ニュースは、崔氏のイラン訪問の目的を、タンカーと乗員らの「早期解放に向けた交渉」だと報道。一方イラン外務省は、崔氏による訪問の「主な目標」が「韓国にあるイラン資金の凍結解除について議論するため」だと説明している。(c)AFP