【1月11日 AFP】世界最大の原油輸出国サウジアラビアは10日、最先端の巨大開発プロジェクト「NEOM」で「自動車ゼロ、車道ゼロ、二酸化炭素排出量ゼロ」のエコシティーの建設を今年の第1四半期に開始する計画を発表した。

 5000億ドル(約52兆円)規模のNEOMは、風光明媚(めいび)な紅海(Red Sea)沿岸部にまったく新しく建設され、SF映画を思わせる開発プロジェクトだと宣伝されている。

 ムハンマド・ビン・サルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)は国営テレビで放送されたプレゼンテーションで、「THE LINE」と命名したエコシティーの計画を発表。

「全長170キロの街に100万人が居住し、市内には車と車道がなく、二酸化炭素排出量がゼロになるため、NEOMの自然環境の95%が保護される」と述べた。

 NEOMのプレスリリースによると、この歩行者都市には、学校や医療施設、緑地の他に高速の公共交通機関が整備され、どこに行くにも20分かからない。市内では人工知能(AI)が重要な役割を果たし、「動力源には100%クリーンなエネルギーを活用するため、公害がなく、より健康的で持続可能な環境を住民に提供する」としている。

 プレスリリースによれば、同プロジェクトでは、2030年までに38万人の雇用を創出し、同国の国内総生産(GDP)への貢献額は1800億サウジ・リヤル(約5兆円)に上る見込み。(c)AFP