【1月10日 AFP】米連邦議会議事堂に突入し、流血を伴う大混乱を引き起こした支持者らをドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が励ましたことに激しい怒りが広がる中、ツイッター(Twitter)は8日、同氏のアカウントを永久停止した。

 トランプ氏の友人や家族、顧問らは、アカウントの永久停止は急進左派による言論の自由の侵害に当たると痛烈に抗議している。

 皮肉なことに、こうした不満はすべてツイッター上に投稿された。これは、ツイッターのユーザー数が多大であることと、同サービスに取って代わるものが比較的少ないことを浮き彫りにしている。

 そこで問題となるのは、トランプ氏とその支持者が次にどのサービスを使用するかだ。

 SNSアプリ「パーラー(Parler)」や「ギャブ(Gab)」など、トランプ氏の熱烈な支持者に人気な保守派のプラットフォームでは、利用者数が増えている。

 2016年にサービスを開始したギャブは、「表現の自由」を促進するプラットフォームを自称しているが、とりわけ極右やネオナチ(Neo-Nazi)の拠点として知られるようになっている。電子決済大手ペイパル(PayPal)やクレジットカード大手ビザ(Visa)のほか、アップル(Apple)やグーグル(Google)のアプリストアなど、複数企業がギャブを禁止している。

 一方でパーラーは、2018年のサービス開始時は極右ユーザーが好んで利用していたが、かつてほどの人気はない。

 影響力のある政治評論家のマーク・レビン(Mark Levin)氏は8日、「ツイッターのファシズムへの抗議」として自身のアカウントを「一時停止」した。

 またレビン氏はツイッターに、動画投稿サイト「ランブル(Rumble)」の自身のアカウントのリンクを投稿。このサイトはユーチューブ(YouTube)に似ているが、「政治的または科学的コンテンツを一切検閲しない」とユーザーに約束している。

 こうした代替プラットフォームはすべて、右派や極右派と非常に密接しているが、ツイッターでトランプ氏が抱えていた8800万人ものフォロワーを獲得できそうにはない。(c)AFP/Juliette MICHEL