【1月9日 AFP】台湾の人口が2020年に初めて減少したことが分かった。政府が8日に発表した統計で明らかになった。台湾は、韓国や日本と同じように人口動態の危機に直面している。

 内政部(内務省)によると、昨年の台湾の出生数は2019年から7%減の16万5000人に急落した。死亡者数も初めて出生数を上回り、台湾全体の人口は0.2%減の2356万人となった。

 台湾の出生率は2000年以降、低下し続けており、賃金水準は同年より停滞している。

 人口統計学者によると、台湾の女性の間では晩婚・非婚化が進み、結婚しても出産する子どもの数は少ない。生活費の高騰と育児支援の不足により、働く女性の中には出産の計画を先延ばしにせざるを得ない人もいる。

 高齢化が急速に進んでいることで、労働力の減少による台湾経済への影響を懸念する声が高まっている。(c)AFP