【1月8日 AFP】フランス南西部の家禽(かきん)農場で高病原性鳥インフルエンザH5N8型の感染が拡大しており、仏フォアグラ生産者らが7日、防疫措置としてアヒルの大量殺処分を行う必要性を訴えた。

 この鳥インフルエンザウイルスは昨年11月、地中海の仏領コルシカ(Corsica)島のペットショップで販売されていた鳥1羽から初めて検出され、12月中に仏本土の家禽農場に広がった。

 仏農業省は7日、感染件数が124件に上ったと発表。昨年12月24日以降に約35万羽の家禽が殺処分されたことを明らかにした。

 フォアグラの産地として知られる南西部ランド(Landes)県の感染拡大状況について、農業経営者組合の全国連合「FNSEA」の家禽部門現地代表のエルベ・デュプイ(Herve Dupouy)氏は「制御不能だ」と指摘。発生地域で飼育されている家禽すべてを殺処分し、生産を2か月間停止するよう国に要請した。

 鳥インフルエンザの発生は、ランド県と隣接するジェール(Gers)県、ピレネーアトランティック(Pyrenees-Atlantique)県の複数の家禽農場とペットショップで確認されている他、ベルギーやオランダ、スイス、英国、アイルランドでも報告されている。(c)AFP/Myriam LEMETAYER