【1月8日 People’s Daily】産業経済のデジタル化、デジタル経済の産業化、コンピューター関連産業は徐々に良好な産業エコシステムを形成してきており、中国湖南省(Hunan)の経済の質の高い発展の新たな原動力になりつつある。

 コロナ禍の影響にもかかわらず、2020年1~8月、湖南省の電子情報産業の営業収入は1822.5億元(約2兆9000億円)となり、前年同期比12.7%増となった。同期全省のコンピューター、通信、その他の電子機器製造業の投資増加率は82%を超え、その伸び率は全省の主要工業業界のトップに立った。

「私たちの目の前のこのコンピューターは、湖南省株洲市(Zhuzhou)で生産された。その中のプロセッサーは国産の飛騰(Phytium)ブランドで、固体メモリーは湖南の国科微という企業が生産したものだ。また、グラフィックプロセッサーのチップは湖南の景嘉微という企業が提供したもので、システムは国産の麒麟の操作システムだ」。11月3日午後、2020世界コンピューター大会の成果展示区で、湖南長城科学技術情報有限会社マーケティング責任者の李暁(Li Xiao) 氏が紹介した。

 2008年にスタートした長沙国科微は、その発展・強化の途上にあり、中国国内では過去の空白領域だった固体ハードディスクのメインチップの開発を狙っている。「研究チームは100万行以上のコードを書き、3世代メインメモリーチップを完成させた」。同ブランドの劉敬(Liu Jing) ディレクターは言う。それと同時に、同社が自主的に開発した北斗測位チップ、インテリジェントモニターチップ、超高精細復号チップなどは、ますます多くの生産・生活に応用されるようになっている。

 自動運転、360度の障害物の表示…湖南省湘江新区では、「無人タクシー」が観光客を引き寄せる「チェックイン」として新たな取り組みになっている。

「今年1月にシードユーザーに向け、4月に長沙市民全般に梅渓湖エリア、8月に洋湖エリアでの試乗を開放した。同市は現在、国内最大かつ最も完全なスマート運転テストエリアの一つを擁する都市だ。未来の1兆元規模のスマート運転産業の中で、長沙市はイニシアチブを取ったと言える」。湖南阿波羅智行科技有限会社マーケティング担当の金振(Jin Zhen)氏は、彼らの所在地である湖南国家級自動車インターネット先導区では、すでに300社以上の関連産業の重点企業を集めており、将来、この「試験田」は、本格的な産業集積区になると話した。

 世界コンピューター大会の成果展示区で、特別な展示ブースに参観者の注目が集まった。

「私たちは長沙ニュースチャンネルと協力し、ニュース放送で自動的に手話に翻訳している。このほか、数十校の学校とテーラーメードで、特殊学校の障がい者教育のレベルを向上させている」と千博情報技術有限会社特別教育部の晏響玲(Yan Xiangling) 主任は語る。

 近年、湖南省はコンピューターをベースとしたデジタル経済の発展を重視し、スマート製造、工業インターネット、5Gの応用、モバイルインターネットなどの産業エコシステムを完備させ、産業の高度化を加速させている。(c)People’s Daily/AFPBB News